カイテン
RED JOURNEY / 2026.08.27

生成AI時代、組織や経営を
どのように適合させてみるか?

〜必要なことはAIが、アジャイルが教えてくれた〜
もっくま / samraiRed
自己紹介
Motoaki TanakaX: @mot0aki
株式会社レッドジャーニー
  • ソフトウェアエンジニア
  • アジャイル開発推進
  • 新規プロダクト開発・プロダクトマネジメント
  • 生成AI開発・導入支援
  • AIカタリスト ←new!
自己紹介
森實 繁樹X: @samuraiRed
  • 株式会社レッドジャーニー
  • SWise株式会社 外部顧問 / Pluslab株式会社 外部顧問
  • 筑波大学 非常勤講師
  • ITかあちゃんず(ご近所課題解決ITユニット)
  • NRIアルムナイ(ex-NRI) 委員
  • 日本XPユーザグループ スタッフ
  • BIT VALLEY -INSIDE- ファウンダー
  • 保険xアジャイルコミュニティ「.insurance」 オーガナイザー
  • Agile Tour Yokohama 実行委員

プロジェクトマネジメント、プロダクトマネジメントを中心として、組織開発、組織変革、プロダクト開発、採用、研修、制度設計、ガバナンス整備などを得意とするマルチタレントバーチャルアジャイラー

RECAP

本題に入る前に

前回までの
おさらい

第1回のおさらい

開発ライフサイクルは、生成AIで加速していく

要求定義からリリースまで、あらゆる工程にAIが入り、人と協働する。

要求定義設計実装テストレビューリリースリリースしたら次の要求へ生成AI人
第2回のおさらい

開発を速くするだけでは「何をつくるべきか」が詰まる

開発ライフサイクルの外周に、
プロダクトマネジメント・仮説検証のサイクルを作る。

そのサイクルも、生成AIで加速させる。

「速くなったからこそ、次の遅さが見える」

要求定義設計実装テストレビューリリース開発仮説を立てる検証計画を立てる機能開発検証を実行学びを得る仮説検証
今日のテーマ

開発は速くなった。仮説検証も速くした。

では次は、
どこが詰まるのか?

今日の結論

AIで開発は速くなる。

しかし会社全体は、最も遅い
意思決定・学習ループの速度でしか進まない。

開発だけでなく、
仮説検証・事業運営・経営判断までを
“カイテン”で接続する。

開発仮説検証事業・組織経営
開発仮説検証事業・組織経営

2つのサイクルは、似た構造をしている

1. ソフトウェアの開発ライフサイクル
2. プロダクトマネジメント・仮説検証
要求定義設計実装テストレビューリリース仮説を立てる検証計画を立てる機能開発検証を実行学びを得る

共通する5つの要素 ── “カイテン”

  1. 1目的を立てること
  2. 2実行計画と評価計画を立てること
  3. 3計画を実行すること
  4. 4実行結果を評価すること
  5. 51〜4を螺旋的に回転させること
これを“カイテン”と呼ぶ
1目的を立てる2実行計画と評価計画を立てる3計画を実行する4実行結果を評価する5螺旋的に回転

開発の場合

各工程を、カイテンの5要素に当てはめると ──

要求定義設計実装テストレビューリリースリリース → 次の要求へ1目的2計画3実行4評価5回転

プロダクトマネジメント・仮説検証の場合

各工程を、カイテンの5要素に当てはめると ──

仮説を立てる検証計画を立てる機能開発検証を実行学びを得る学びを得る → 次の仮説へ1目的2計画3実行4評価5回転

フィードバックループという骨格は同じ

5要素のカイテンを作り、機能させればいい。

これにより ──

ユーザーへの価値より良い仕事会社のミッション達成

に、適応的に近づいていく。

そう。これは、アジャイルがずっと教えてくれていたこと

1目的を立てる2実行計画と評価計画を立てる3計画を実行する4実行結果を評価する5螺旋的に回転

大切なことは、アジャイルが教えてくれた

生成AIで開発を加速させ、「なぜ速くできるのか」を考えると、カイテンが見えてきた。
そのカイテンは、アジャイルが元々大事にしていた考え方だった。

スクラムの3本柱
スクラムイベント = カイテン
透明性を保つ(土台)検査する適応するスプリントプランニングデイリースクラムスプリントレビューレトロスペクティブ1スプリント改善アクション・FBを受けて次へ適応

アジャイルの本質は、「より良い」に近づき続けるためのカイテン構造

今日のテーマ・ふたたび

カイテンの原理は、アジャイルが教えてくれていた。
開発は速くなった。仮説検証も速くした。

では次は、
どこが詰まるのか?

次に詰まるのは、会社・組織の層

1

なにを達成するか

目標設定

2

人と金をどう配るか

資源配分

3

組織として何を学ぶか

育成・教育計画

ここと個々の事業がつながっていないと、噛み合わず乖離や齟齬が生まれる

どのようにカイテンをかみ合わせるか?

「速くなったからこそ、次の遅さが見える」
なら、やることは決まっている。

つくる前に、仮説(前提)そのものを問い直す。

そもそも「何のためにつくるのか?」を問い直す

※ダブルループ学習とは、失敗したときに「やり方」だけでなく、その前提となる「考え方やルール」まで見直して改善する学び方です。
『ダブルループ学習とは?』 https://schoo.jp/biz/column/1133

要求定義設計実装テストレビューリリース開発仮説を立てる検証計画を立てる機能開発検証を実行学びを得る仮説検証前提を問い直す

事業・組織マネジメントのカイテン

目的の設計 → 目標の設計(KGI/KPI・OKR)
→ 事業展開の設計 → 月次・Q次の到達確認

内側の仮説検証カイテンを Watch しながら、
検査後の適応をしていく。

検査の結果から、事業の前提を問い直す

上がってきたFBを受けて、次の計画のアラインメントへ

要求定義設計実装テストレビューリリース開発仮説を立てる検証計画を立てる機能開発検証を実行学びを得る仮説検証目的の設計目標設計 KGI/KPI/OKR事業展開の設計月次・Q次の到達確認検査と適応事業・組織前提を問い直す

経営マネジメントのカイテン

中計・戦略の設計 → 戦略の分割
→ 戦略に基づく各組織の活動
→ 定点観測 → 戦略の適応

定点観測の結果から、戦略の前提を問い直す
戦略の分割 の例
KPIツリーの構造化ガバナンス・規定類の変更人育の方針予算・投資計画

ダブルループではなくマルチループになっていく

中計・戦略の設計戦略の分割定点観測戦略の適応経営開発仮説を立てる検証計画を立てる機能開発検証を実行学びを得る仮説検証目的の設計目標設計 KGI/KPI/OKR事業展開の設計月次・Q次の到達確認検査と適応事業・組織前提を問い直す

時系列で見るとこんな感じ

… カイテンの単位経営1Q中計・KGI/KPIツリー・OKR検査・ふりかえり事業4月5月6月OKRなど 月次目標達成シート検査・ふりかえりプロダクト1sprintプランニング → レビューによる適応

ボトルネックの移動と解消の連鎖

ループのカイテン速度は、
遅いループが全体の適応速度を制約する。

内側(開発)はAIでどんどん速くなる。
外側が回らなければ、次のボトルネックは確実にそこ。

解消すべきは

1カイテン構造をつくる
2カイテン構造を機能させる
3カイテンのペースを上げていく

→ どうやって?

開発仮説検証事業・組織経営速い遅い

ところで…

私たちは毎日、
桁違いに速く回るカイテンを
眺めています

それが、コーディングエージェント・AI駆動開発です。
高速カイテン

例: ループエンジニアリング ── これも同じ骨格

各工程を、カイテンの5要素に当てはめると ──

目標(例:バグ修正)調査対処仮説実行計画修正テスト結果確認結果確認 → 次の目標へ1目的2計画3実行4評価5回転

AI駆動開発は、なぜループが速く回るのか?

目標(例:バグ修正)調査対処仮説実行計画修正テスト結果確認結果確認 → 次の目標へ

ゲートが検証できる

達成指標が明確にあり、判断できる

必要な行動・コンテキストが取得できる

判断に必要な情報が取得できる

番人がいる

判断やサイクルの機能性を検査して、暴走や不備を検知・修正できる人間がいる

事業や経営のレイヤーで実装するには?

AI駆動開発が速い理由
事業・経営レイヤーでの実装
ゲートが検証できる達成指標が明確で判断できる
→
中計や KGI/KPI を設計する(KPIツリーなど)
コンテキストが取得できる判断に必要な情報が取得できる
→
過剰でない、必要十分な情報をダッシュボード的に見られるようにする
番人がいる暴走や不備を検知・修正できる人間がいる
→
会議体を設計する

これらに生成AIのコンテキスト把握・操作能力を使えば、これまでより効率的・効果的に検査・適応ができる

ループを速く回すには、観測可能である必要がある

必要な人に必要な粒度で必要なとき見えること。

全員が全部を見る必要はない。情報の氾濫は、むしろ逆効果。

pull 型で十分。便りがないのは、良い知らせ。

平常時

ダッシュボードで観測する。

OKR・KPIツリーなどの目標評価設計だけを見れば良いようにする

異常時

生成AIに聞いて、一次情報まで掘れる。

業績データや議事録などの事業コンテキストを RAG(検索拡張生成)の知識源として整備しておき、「そのとき何が起きていたか」を生成AIで必要なときに取り出せるようにする

まとめ ── 大事なことはAIが、アジャイルが教えてくれた

  • 1
    原理は変わらない。“カイテン”が大事。── アジャイルが教えてくれていた。
  • 2
    AIが変えるのは回転速度。── 学習と適応をもっと速くできる。
  • 3
    速くなるほどボトルネックは外へ移る。── だから組織・経営までカイテンさせる。

これから強い会社は、会社全体のカイテンを設計し、
学習と意思決定をAIを使いながら速く回せる会社なのではないか。

PANEL DISCUSSION

ここからは

パネル
ディスカッション

パネルディスカッション
Q1

市場からの反応・ユーザーがどう思っているかは
早くなっていかないのでは?どうするか?

RED JOURNEY / 2026.08.27  /  もっくま / samraiRed
パネルディスカッション
Q2

カイテンというカタがあることと、
これを回していける能力があるかどうかは別。
能力向上をどうしていくべきか?

RED JOURNEY / 2026.08.27  /  もっくま / samraiRed
パネルディスカッション
Q3

事業戦略を毎週コロコロ変えるのは
どうなの?

RED JOURNEY / 2026.08.27  /  もっくま / samraiRed
パネルディスカッション
Q4

明日から僕らはなにをする?

RED JOURNEY / 2026.08.27  /  もっくま / samraiRed
パネルディスカッション
Q5

“カイテン” ── この仕事は楽しいのか?

RED JOURNEY / 2026.08.27  /  もっくま / samraiRed
パネルディスカッション
Q6

経営の常時Watchは、
マイクロマネジメントと何が違うのか?

RED JOURNEY / 2026.08.27  /  もっくま / samraiRed
パネルディスカッション
Q7

“学習する組織”とAIの相性は
本当に良いのか?

AIによって組織知が蓄積・検索しやすくなる一方、人間自身が考えなくなる可能性もあり得る

RED JOURNEY / 2026.08.27  /  もっくま / samraiRed
パネルディスカッション
Q8

一番最初にAI化すべき判断 or
一番最後までAI化すべきでない判断は?

RED JOURNEY / 2026.08.27  /  もっくま / samraiRed

ご参加
ありがとうございました!

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